47点
コーヒーが覚めるまでの間だけ、カフェの中で過去に戻ることができるお店の物語。
「コーヒー」「過去」「思い出」「涙」などから、いい物語が紡ぎだされる雰囲気がある。
そして、確かにいい物語が多かった。
ただ、物足りない、という感想である。
悲しくしたり、美しくしたりすることはできているのだが、味が足りないという感じだろうか。あるいは、この味はもう何度も食べたことがある、という感覚だろうか。
設定が特殊なだけで、物語が特殊にはなっていない。
それは、この本を、特に読みたいという気持ちを少なくさせる・・・
登場人物にも謎があるようだが、その謎に関して、知りたいという気持ちが沸き起こってこない。
今後、もっとこの設定がいきてくることを期待したい。
感想の感想(カギ括弧内はamazonから引用)
「コーヒーが冷めない内に の続編的な話だと思うが
全くつまらなかた。ことさら泣かせ様とする手法にガッカリです。」
→ここまではいわないが、言っていることはよくわかる。
「大切な人を亡くした経験をもつ人の気持ちに寄り添う、優しさのある話だった。
ただ筆者の伝えたい言葉が何度か繰り返されるので、メッセージ性が強すぎる印象があった。」
→メッセージを伝えるというのは難しいことだと思う。強く書いても、くどすぎると感じるし、あまりに少ないとわからないし、しかし、作品全体から強く感じられる場合もあるし・・・
「前作のベストセラー「コーヒーの冷めないうちに」では、炎上に近いような酷評のレビューが並んでいるが、前作に腹を立てた人たちは、本作品は読まないはずなので、本書には穏やかなレビューが並ぶことを祈りたい。個人的には前作が気にいったし、本書も前作以上に良くできた本と思う。」
→私はこれが第1作かと思っていた・・・「コーヒーの冷めないうちに」では炎上に近かったとは・・・