本の感想の感想

読書の後の備忘録

「韓国人の皆さん「強制連行された」で本当にいいの?」の感想・書評

韓国人の皆さん「強制連行された」で本当にいいの?

33点

 

私は、 櫻井氏のことはかなり嫌いだ。プライムニュースで出るたびに、根拠のない話や、自分の考えを述べるだけの姿を見ているからだ。

それでも著作を読んでみなければ、と思って読んでみた。(この本の著者が櫻井氏でないことは読み終わってから知った)

読んだ感想だが、やはり根拠に乏しく、意見の押し付けが多いと思った。

他の一般的とされる見解に対して違う意見をいうからには、それなりの説得力がないと独りよがりと思われる。その点、この本からはそういう説得力は感じられなかった。自分は正しいことを知っている、他の人たちがおかしい、ということをニュアンスの中で感じた。(もっとも、この本はそういう説得力をだすことに力を入れている本ではないのかもしれない。もっとほかの本で充分に語っているのかもしれない)

一方で、杉田氏の意見を支える根拠というのもあるのかもしれない、と思わせられた。私は強制連行がどの程度なされ、慰安婦問題がどこまでが事実でどこからが事実でないのかを知らない。また、何が証拠になっているのかも、知らない。ただ、訴えるほどなのだから、実態はあったのだろうと思うぐらいだ。戦争という特殊状況下を考慮に入れたうえで、日本人がどれぐらい許されないことをしたのかも、知らない。

そういう知らないことについて、どうやら杉田氏側の意見にも、聞くべきところはあるのかもしれないな、とそう思わせられた。

ただ、それらを踏まえても、ひとりよがりで雑多な内容だという印象はぬぐえなかったので、あまり高い評価はつけなかった。

 

感想の感想

「日本政府には、国際関係の場で、今までのような「事なかれ主義」は捨てて、「歴史戦」と捉え、「言うべきことは言う」態度を取ってもらいたいものです」

→本を読んでいて、日本人のように奥ゆかしくはっきり言わない態度をとると、すべて相手のいいように理解されてしまい、その後で別の事実を述べようとすると矛盾しているように受け取られる、ということを感じた。当然なのかもしれないが、そういうことを踏まえると、はっきりということは必要だと思った。

杉田水脈氏の行動力に脱帽の一冊」

→何とも言えない。この一冊だけでは私にはわからなかった。