45点
極めて珍しい病気になった花嫁、その花嫁が意識を失い、それからよみがえる実話。
まず思ったのは、「信じられない」。
意識不明になり、そのあとまるで幼児のような状態になったのに、よみがえるのだ。うとても実話とは思えないほどだった。しかも、よみがえった後は、病気になる前のことを徐々に思い出していくのである。
それから、花婿。彼は、花嫁の復活を信じて、待ち続けるのだ。とても並大抵ではない。
最後に、この花婿が周囲の人々に恵まれていたこと。
本としてよかった、という感想はあまり強くないが、この花婿とその周囲の人々はすばらしいと心から思った。
(本として今一つ高い評価をつけられなかったのは、こういう話は当人やその家族にとっての話で、ことさらに本にしなくてもいいのではないか、という気持ちが私にあるからかも)
感想の感想
「文章が物凄くウマイわけでもないし、事実だから物凄くドラマチックなわけでもないんだけど、なんだか胸にキタ。これが事実ってすごいな。」
→胸にキタというところは人それぞれだが、事実というのは本当に驚く。
「当事者である中原尚志さんから、この境遇を乗り越えられた理由については「家族であり、運命共同体だから」と そんなに多くは語られていないと思います。」
→確かに。花婿は、なぜ待ち続けられたのか・・・待ち続けるということが常にいい選択というわけではないと思うが・・・そのあたりは純粋にもっと知りたいと思う。
「あらためて、家族と毎日を過ごすありがたさを実感しました。」
→同感。本の中で母親が、病気になる前に戻りたいといっていたのが素朴だが印象に残っている。