本の感想の感想

読書の後の備忘録

「ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)」の感想・書評

ぼくは明日、昨日のきみとデートする (宝島社文庫)

 72点

 

なんか話題になっていたけれど、またありきたりの悲劇の恋愛小説だろうか、そう思って読み始めた。

すると、わずか数ページから、引き込まれ始めた。ストーリーが一気に始まる。そして、読者はまるで自分が恋をしているかのような感覚で読める。そのままどんどんストーリーが進む。途中から怪しげな空気が漂い始めるが、そんなものも消し飛ぶほど読み進む。

そして、気が付くと、一気に物語が転回する。

すごい内容というわけではない、読み終えれば、「大作」という感じでもない。でも、ただの佳作というわけではない。この次にはもっとおもしろおい作品が出るんじゃないか、そう思わせるような、光るものがある。そんな作品だった。

 

感想の感想(カギ括弧内はamazonから引用)

「一気に読みました。映画化されるだろうなと思ってたら、案の定でした。
電車の中で告白する勇気が僕にはありません。」

→もし告白したら、絶対成功しないだろうな・・・でも憧れる・・・そんな人に巡り合うことだけでも出来たらすばらしい。

「途中からエッ!と声に出してしまう出来事がおきてからは泣けて泣けてしょうがなく一気に内容が繋がりもう一度読み返します!」

→私もすごく悲しかった。人は、一回きりの出来事にすごく悲しみを覚えると思う。ではそんな悲しみが2乗になったらどれぐらい悲しい?それぐらいのかなしさだった。