55点
ホテルのフロントクローク(つまりホテルマン?)が、客からいろいろな要求を受けて、それを巧みにさばいていく。
一方、ホテルでは、とある事件の捜査も同時に行われていた。客に迷惑をかけないことを第1に考えるフロントクローク、一方、事件捜査を優先させたい警察・・・
そんな内容。
いろいろな客の要求をさばいていく様子はなかなかおもしろい。
「無理です」とはいわないことをモットーに、客が満足することを目指して知恵を絞る。その思考には魅力を感じる。
ただ、それ以外の魅力が少ない。この作家には、もっとおもしろい作品がたくさんある(らしい)。そういう作品と比べれば、この作品は決して優先して読むべき本とは言えないだろう。
感想の感想
「ホテルマンのおもてなしに学ぶことが多かった。ただ、お客様一人一人の感じ方は別であり、おもてなしの手段に完全な正解はなく、情熱だけではないバランス感覚が必要なことが学べる良い作品です。」
→私も同感。相手のことを何よりも優先して考える思考、そういう思考があるんだということが勉強になったし、よかった。
「最高級ホテルに泊まりたくなった」
→気持ちはよくわかる。でも、泊ったことがないからわからないですが、ふつうに泊った場合には、あんまり違いがわからないのかもしれないけれど。
「場所がホテルだから特定された動きの中で相変わらずの仕掛けが色々とリ混ぜて出てきましたが、作品としては普通でしょう。」
→私のこの方に同意。