76点
クラウドファンディングでお金を調達して、絵本を作成した人の本。
この人が考える、これからの社会での生き方や、今の社会の仕組みが書かれている。
実は、かなり前の著者の姿しか知らなかったので、本の内容とのギャップに驚いた。以前のテレビでは、著者は、かなり感じのよくない芸人であった。
この本では、全くイメージと違った。まず、やりたいことをやっているということが分かった。仕事で遊ぶことができている人、遊びと仕事の境界を取り去ることに成功した人である。
それから、この本の内容が新しすぎて、よくわからなかった。それでもわかってきたのは、今の社会はいろいろなビジネスチャンスがあるということ。仕組みを作ることができるのだ、色々な方法で。
その一方で、自分の能力を磨けない人、好きなことが見つけられない人にはつらい時代であることも分かった。
そういうことを見ないふりをして生きることもできる。でも、もしそういう生き方に少しでも憧れるのであれば、この本を読んでみるといいと思う。単なる精神論を越えて、もう少し具体化されるような気がするはずだ。
ホリエモンの本より先に行っている気がする(似ているところもたくさんあるが)。
感想の感想
「今回の本を含め出版して成功したのはあくまでも自分の計算が完璧であった、という自慢話を永遠と聞かされているような感覚に陥り読んでいて疲れてしまったのが事実です。」
→私は同意できない。確かに著者が計算を十分にして,策を練り、実現したことは書かれている。しかし、それを自慢することではなく、その方法を伝えることにこそ主眼があったと私は理解した。
「西野さんの発想自体は面白いが、全体の感想としては浅かったな、と。」
→浅い・・・か。私はクラウドファンディングということさえほとんど知らなかったし、絵本を作って大いに売れたことも知らなかった。そういうこともあって、浅いとは全く思わなかった。「フリー ―<無料>からお金を生みだす新戦略」にも負けない衝撃と言えるのではないだろうか。